もともとは護身術、総合格闘技など、多方面に向けた練習場として発足した士心会。当初は大人のみの参加でしたが、2007年からは子どもたちも含め、柔道好きの人々が年代を問わず集う場所になりました。
杉崎会長が大切にしているのは、勝つための技術よりも、礼儀を重んじる精神。指導者としては、できないことを怒るのではなく、技の上達や苦手なことへの挑戦を褒めるよう心がけているそうです。最近の試合で、残念ながら敗北を喫したそうですが、そのぶん、得たものも大きかったそう。「負けて悔しい思いをするくらいなら、練習で泣くくらいやる」という気持ちを胸に稽古に挑む子どもたちの眼差しは、凛々しく輝いていました。
初の試みとして、今年の春、卒業直後の6年生と保護者による試合が行われました。保護者の中には実力者もいれば、柔道自体初めての方も。子どもたちの成長を直に感じられるまたとない機会に、喜びの声も多く寄せられたそうです。
練習は週に1回と、決して多くはありませんが、柔道との向き合い方次第で、技も精神も育まれます。成長の途上にある子どもたちが試合で嬉し涙を見せる日も遠くありません。