低学年メンバーも多い奈多剣道少年団では、竹刀の握り方や足の運び方など、基本的な所作からしっかり丁寧に指導しています。普段の運動とは異なる動きに、最初のうちは戸惑う子も多いそうですが、指導者や先輩たちがひとりひとりの技量や熟練度を踏まえて教えるので、子どもたちも自分の成長を実感しながら、次の段階へと進めます。
チームの発足は1973年。50年を超える歴史を持つだけあって、親子2代で所属している方も珍しくないとか。保護者の皆さんの協力体制もあり、子どもたちも学年問わず仲が良く、練習の合間にはメンバーの弟や妹たちもまじえて遊ぶ姿も見られました。そうして絆を育むことで、練習時に相手に思いきりぶつかっていく信頼感も生まれるのです。
稽古の始まりには姿勢を正して深く頭を下げ、稽古後には「大きな声で挨拶・返事。礼儀正しく。生活も稽古も一生懸命! 思いやりを持つ。心身共に成長する!」という「部員の誓い」を全員で唱和します。そんな規律正しい一面とは別に、稽古中は大きく声を出し、気合の入った一面も見せてくれた子どもたち。小柄な剣士たちもすぐに成長し、会場を沸き立たせる試合を見せてくれるに違いありません。