空手にはいくつもの流派があり、沖縄少林寺を源流とするのが錬志会館八女支部です。計28名のうち、半数以上が女の子。練習前は、はしゃぎ回って賑やかな子どもたちですが、阿部支部長の掛け声のもと、真剣な眼差しで突き・蹴りを繰り出す姿には、武道独特の凛とした空気と緊張感を感じます。一番の楽しみは、防具を着用する組手の練習で、果敢に打ち込む攻撃は大人顔負けの気迫です。
支部を設立して4年目という若いチームですが、九州地区の大会では優勝者を複数輩出。阿部支部長は「子どもたちには勝って驕(おご)らず、負けて腐らずの精神を持って欲しい」と言います。大切なのは勝ち負けではなく、自分に負けない精神を身に付け、何事にも前向きにチャレンジする気持ちなのです。
空手は個人競技ですが、子どもたちをサポートする保護者同士のつながりが強く、「同じ道場の仲間=家族」という一体感が八女支部の特徴です。試合ともなれば熱の入った応援が当たり前で、どのチームよりも大きな声援が会場中に響き渡ります。今後の目標は全国大会への出場で、2020年のTOKYOオリンピック出場も視野に入れて練習中です。未来のオリンピック選手が誕生することを期待しています。