皆さん、はじめまして。大戸ちえです。私は定期的にジュニアアスリートを持つ親御さん向けに栄養講座をしています。そこで頻繁に聞かれる質問が、「試合の合間や練習直前に食べるための補食として、何を持たせたらいいですか?」というものです。補食というのは、簡単にいえば子どもにとってのおやつ。私が特におすすめしているのが「おにぎり」です。
え!?おにぎり?と思われた方、お米に秘められた力がポイントなのです。お米には体を動かすエネルギーとなる糖質があり、この糖質供給が脳の神経細胞「ニューロン」を活性化してくれます。また、冷えた炭水化物にあるレジスタントスターチという成分が腸内環境にも良い影響を。補食にお米を選ぶことは、良いことづくしなのです。
私がご提案するのが、枝豆、チーズ、塩昆布を混ぜ込んだおにぎりです。枝豆はたんぱく質、カルシウム、鉄、ビタミンCを含んでおり栄養価が高く、子どもたちにも親しみやすい食材です。
そして、カルシウム強化を狙ってチーズを加えます。チーズはキャンディタイプでも何でもOK! 身長が伸びる!みたいなイメージのあるカルシウムですが、骨密度のアップが大切です。神経伝達の働きもあるので、運動前にも最適だったりします。さらに塩昆布で、味のコクと昆布に含まれる鉄をプラス。鉄が不足すると、集中力の低下を招いたり、貧血などが起こって疲れやすくなることも。栄養素はそれぞれが結びついて吸収されるので、このように食材を組み合わせることがポイントです。