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この情報は、JA全農ふくれんが発行する情報誌『福岡の果樹kaju』(年6回発行)の記事を抜粋して掲載しています。ご購読のお問い合わせ・申し込みは、JA全農ふくれん園芸部園芸総合課(092-762-4728)までお願いします。

温州みかん

11月・12月の温州ミカンの管理作業について 《Kaju 福岡の果樹 No.565》

11月から12月にかけて、ミカンの収穫は最盛期を迎えます。適期収穫や丁寧な収穫作業を心がけ、高品質なミカンを消費者へ届けましょう。
あわせて、来年の生産に向けた管理作業もスタートしますので、確実に実施し、次年度の高品質安定生産につなげて下さい。

収穫作業

園地毎に果実品質(糖度、酸度)、着色を定期的に確認し、各産地の集荷基準に達した果実から収穫を行います。
樹冠外周部の果実ほど着色が早く、浮皮しやすい傾向があるため、樹冠外周部の果実から分割採集を行い、果実品質のバラつきを防ぎましょう。

また、近年、成熟期に高温・多雨傾向であることが多く、腐敗果の発生が増加しています。
収穫前には、必ず腐敗防止剤の散布を行うとともに、腐敗果の園外への持ち出しや果皮が乾いた状態での収穫を心がけましょう。

収穫時の注意点

収穫時には果実を丁寧に取り扱い、収穫後の品質低下防止(腐敗防止)に努めましょう。
効率的に収穫を行うため、短期雇用等を活用される方も多いと思いますが、以下の注意点を順守し、適切に収穫作業を進めて下さい。

①手袋をはめ、果実にキズをつけない
爪により果皮が傷つくと、傷み、腐敗が発生します。

②果実を引っ張って収穫しない
引っ張って収穫すると果皮と果肉が離れ、傷み、腐敗を引き起こします。

③ハサミによる傷をつけない
ハサミの先端や刃による刺し傷、切り傷は、腐敗の原因になります。

④落とした果実は混入しない
一度落とした果実は、傷、打撲が発生し、傷みや腐敗を引き起こすため、出荷するコンテナに混入させないで下さい。

⑤果梗枝は必ず二度切りし、果実に対して平行にハサミを入れる
果梗枝は、軸長や斜め切りになると他の果実を傷つけてしまうため、確実に二度切りを実施して下さい。

⑥移し替え時は丁寧に行う
コンテナや選果台へ移し替える際は、打撲による傷み、腐敗の発生を防止するため、丁寧に行い、衝撃が小さくなるよう心掛けましょう(写真3)。

秋肥の施用

9・10月号にも記載したとおり、着果負担や乾燥ストレスによって弱った樹勢の回復、貯蔵用分の蓄積による耐寒性の向上(落葉防止等)、翌年の着花、新梢発生の促進を目的に実施します。
極早生では収穫直後、早生以降の品種では10月中旬~11月上旬までに施用して下さい。

なお、地温が12℃を下回ると、根の養分吸収が低下するといわれていますので、早めに施用することが重要です。
また、施用後に降雨が少ない場合は、かん水を実施することで肥効を高めましょう。

葉面散布

シートマルチ被覆園や樹勢が低下している園では、樹勢回復のため、収穫後に尿素などの窒素成分を主体とした葉面散布を行って下さい。
日中の気温が10℃以上の日に、約10日間隔で2~3回散布しましょう。

ジベレリン散布による花芽抑制

温州ミカンに対し、収穫後に低濃度のジベレリンとジャスモン酸やマシン油との混用散布を行うと、花芽着生を抑制する効果があります。
翌年着花が多くなることが予想される樹に対して散布することで、樹勢の回復を図り、結実の安定につなげましょう。
なお、使用にあたっては、最寄りのJAや普及センターにお問い合わせ下さい。

病害虫防除

ハダニ・カイガラムシ
多発園では、冬季にマシン油の散布を行います。
ただし、厳寒期および樹勢衰弱樹における散布は、落葉を助長する恐れがあるため、散布を控えましょう。
なお、実際の散布は、各地区の防除基準に準じて実施して下さい。